
活動報告
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COP30においてジャパン・パビリオンを設置し、会期中各国から様々な方が訪問しました
COP30において、「Solutions to The World」をテーマに、日本の気候変動対策の長期目標である「2050年ネットゼロ」の実現と世界の脱炭素化や気候変動への適応を支える技術・製品・サービス等や取組について情報発信を行うCOP30ジャパン・パビリオンを設置しました。
COP30ジャパン・パビリオンでは、9つの開催地展示、61件のバーチャル展示、34のセミナーを実施し、COP30に参加した政府関係者、地方自治体、民間企業、研究機関、国際・地域機関、NGOなどのステークホルダーに対し、オンライン・オフラインの両方で日本の挑戦を発信しました。
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日本企業がCOP30ジャパン・パビリオンに技術を展示しました
日本企業9社が、再エネ・省エネ・衛星データ利活用・ 廃棄物の再生利用等の技術の展示を行いました。ジャパン・パビリオンは日々盛況で、20カ国以上の閣僚等のハイレベルが展示視察に来場するなど、全世界に向けて、我が国の脱炭素技術等を力強く発信しました。また、オンラインでのバーチャル展示も行い、来場者は熱心にタブレットを操作して日本の技術に高い関心を示していました。
様々な関係者が気候変動に関するセミナーを開催しました
政府、民間、国際機関などが参加し、様々な視点から気候変動に関するセミナーを開催しました。
2024年の地球平均気温が産業革命前の水準から初めて1.5°Cを超え、緩和策の必要性は益々増している。パリ協定の目標達成のためには、締約国がNDCを更新・実施すること、特に民間セクターの関与は不可欠である。その基盤として、現状の明確かつ正確なGHG排出量を把握したBTRの提出が重要である。また、民間企業に対しGHG排出量算定・削減に対する圧力が高まる中、一部の国では排出量報告システムの導入や国際基準によるサプライチェーン全体での情報開示が進んでいる。成功裏にBTRを提出した締約国もあるが、提出した国でさえも経済全体の緩和努力の進捗状況を追跡することは共通の課題であり、継続的な能力構築が必要である。こうしたニーズに対応し、日本はSITAやPaSTIを通して国家GHGインベントリーの作成や施設・企業の排出量算定報告制度構築・実施を支援している。本セミナーは、GHG排出量の透明性確保への動きが高まる中で、各レベルでの透明性促進に関する成功事例を共有し、各レベルでの取組を連携させるための戦略について議論する。
冒頭、国際連合食糧農業機関(FAO)からの開会挨拶において、気候変動対策における我が国のイノベーションの果たす役割の重要性について言及があった。農林水産省の窪田国際食料情報特別分析官の基調講演において、「農林水産分野GHG排出削減技術海外展開パッケージ(ミドリ・インフィニティ)」の枠組みやこれに基づく我が国の取組を紹介した。
その後、「みどり脱炭素海外展開コンソーシアム」構成員民間企業有志連合が、農業分野、畜産分野、測定・報告・検証(MRV) 分野、それぞれの温室効果ガス(GHG)排出削減に資する取組事例について発信するとともに、アグリ・フードシステム及び持続可能な開発に関する声明を発表した。
セミナーを通じて、ミドリ・インフィニティに基づく官民連携によるGHG排出削減技術の海外展開の取組や農業分野への気候資金の呼び込みの重要性が発信された。
土居環境省地球環境審議官の開会挨拶では都市レベルの優良事例やノウハウの国内外での共有の重要性が強調されるとともに、環境省の都市間連携事業において30件以上の脱炭素プロジェクトが組成されたこと等が紹介された。また、伊藤JICA地球環境部長が、環境対策の推進を通じた持続可能な社会の構築を目指すクリーン・シティ・イニシアティブ(JCCI)について事例を交えて紹介した。
都市間連携事業の好事例として富山市とチリ・レンカ区の連携事例では、藤井市長とカストロ区長が両自治体の気候変動対策を紹介するとともに、レンカ区における住民・企業・大学の連携体制やインスタグラムを活用した広報、富山市における国と地方自治体の連携による政策整合性、教育やイノベーションを含む包括的なアプローチ、長期的ビジョンと企業との協力が挙げられた。また、今後注力していきたい分野として、自然を活用した解決策や環境教育が示された。大阪市とインド・マハラシュトラ州の連携事例では、横山市長が、公害対策の経験や先進的な企業技術の活用可能性を通じた同州の環境保全・脱炭素化への貢献を行っていることを紹介した。さらに、カナデビア(株)からグリーン水素・メタネーション技術の実現可能性調査を進めていることが報告された。
本セミナーでは、気候変動の影響拡大に伴い重要性が高まるサプライチェーン強靭化と、それを支える早期警戒システム(EWS)の可能性について議論した。とりわけ、脆弱な国やコミュニティに EWS を確実に届けるためには、官民連携の下で汎用性・適用性を高め、バリューチェーン全体のレジリエンスを強化していくことが重要であるとの認識が共有された。
上述のキーメッセージを踏まえ、政府や国際機関、民間セクターの役割について意見交換を行った。政府・国際機関は、影響を受ける地域の具体的なニーズを的確に把握し、それに応じた重点的な対策・政策を設計すること、さらに主要な利害関係者を結集し、相乗効果を最大化する調整機能を果たすことが期待される点が指摘された。一方、民間セクターについては、地域のニーズや状況に即した持続可能なサービス提供に加え、防災や 事業継続管理をコストではなく企業価値を高める「戦略的資産」と位置づける視点が重要であるとの意見があった。また、特に金融機関は、単なる資金供給者にとどまらず、多様な仕組みや手段を通じて社会変革を後押しできる存在であり、その役割は極めて大きいという点で参加者の認識が一致した。
本セミナーは6社の事業会社・金融機関、及び経済産業省・WBCSDの協力によって開催されたものである。経済産業省・WBCSDがこれまで世界的な普及に向けて注力してきた「削減貢献量」について、より効果的かつ効率的な情報開示、及び開示された情報を用いた金融機関の取組加速に向け、先駆的に取り組む企業がどのように削減貢献量を捉え、用いているのかを発信した。
本セミナーでは、経済産業省の取組紹介、及びWBCSDの最新の取組紹介に加え、資金の調達や拡大における課題に焦点を当てた。削減貢献量を実務でより効果的に活用する方法や、金融機関が投融資評価において求める開示のあり方に関する洞察を提供した。企業の持続可能性目標と金融戦略をつなぐ架け橋として、削減貢献量を今後も引き続きプレイアップしていく。
本セミナーでは、国内外の研究機関、国連機関、宇宙機関、民間企業の登壇者を迎え、日本のGOSATシリーズ衛星を中心とした温室効果ガス観測衛星の成果や脱炭素行動へ向けたデータ活用への展望を紹介した。2025年6月に打ち上げられたGOSAT-GWの最新の状況報告では、GOSAT-GWの精密観測モードで取得したデータを解析した二酸化炭素、メタン、二酸化窒素の濃度を公の場で初めて報告した。さらに、温室効果ガス排出量削減に向けた衛星データ活用について、日本と国際機関の連携や、保険や金融分野でのビジネスにおける展望・有効性を紹介した。加えて、GOSATシリーズを含む温室効果ガスに関する最新の観測データと科学的知見を世界に発信する情報センター(日本GHGセンター(仮称))の準備状況についても発表し、さらに気候変動科学と温室効果ガスに関する次世代教育の日本での取り組みを紹介した。
本会合には、石原日本国環境大臣と二国間クレジット制度(JCM)を構築している15カ国の代表者が出席しました。会合では、パートナー国との連携の下、これまで280件以上のJCM事業を実施し、JCMが世界全体の温室効果ガスの削減・吸収に着実に貢献していることが改めて共有されました。
また、石原日本国環境大臣より、パリ協定6条2項の二国間協力を推進する共同声明(Joint Statement:Early Mover Group of Article 6.2 Bilateral Cooperative Approaches)を発表しました。環境省としては、今後も引き続き、パリ協定6条2項に沿った市場メカニズムとしてJCMを実施し、地球規模での温室効果ガス排出削減・吸収、パートナー国のNDC達成及び持続可能な開発に貢献し、世界の脱炭素化に向けた取組に貢献していきます。
開会挨拶で石原環境大臣は、日本の貢献として「日本の気候変動イニシアティブ2025」を紹介し、自然とのシナジー、市場メカニズムや先端技術を活用したソリューション、透明性向上を通じてアジアと世界の脱炭素化に貢献していく方針を示した。
続いて、シンガポール、インドネシア、東ティモール、フィリピン、ラオス、ブルネイのハイレベルから声明があり、ASEAN–日本レポートへの強い支持が表明された。また、日本によるNDC策定(AIM)、企業透明性向上(PaSTI)、BTR作成(SITA)などに高い期待が寄せられた。
その後、AIM協力の具体例として、タイのNDC3.0策定支援、インドネシアのセメントセクターのロードマップ支援、ラオスのNDC3.0策定に対する日本の貢献が紹介された。
閉会挨拶では、脱炭素と経済成長の同時達成を目指す「アジア型成長モデル」を踏まえ、日本とASEANが協力してレポート作成を進めることが強調され、セミナーは締めくくられた。
出展者・来場者の声
ジャパン・パビリオンは他のパビリオンにない、技術展示を行っているため、来場者からは「出展者の説明を直接各スタンドで聞くことができ、とてもインタラクティブであり楽しめた。とても素晴らしい内容だった。」「他のエリアでは見られないものであり、信じられないほど革新的なオブジェクトを展示しており、最高のパビリオンのひとつである。」との声をいただいています。
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視覚的・直感的な日本の環境技術のアピール
・実物展示やパネルを通じて、視覚的・直感的に日本の技術を伝えられました。
・国際的な聴衆(各国政府、国際機関、企業等)に向けて、日本の取組や技術を直接発信できました。
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新たな関心層へのリーチ、ネットワーキング強化
・想定外の国・分野の来場者とも会話が生まれ、新たな関心層にリーチできました。
・他国・他機関とのネットワーキングや将来連携のきっかけになりました。
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参加者の理解度・関心の高さを実感
・対面での質疑応答を通じて、理解度・関心の高さを実感できました。
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