セメントキルン窯尻二段燃焼によるNOx還元技術
太平洋エンジニアリング株式会社
海外営業部
技術・サービス概要
微粉炭は窯尻のバーナーから供給され、キルン排気流へ上向きに吹き出されます。吹き込まれた微粉炭は、揮発性物質を燃焼させながらNOxを低減します。
目的
近年、環境保護の観点からセメント工場からのNOx排出規制が世界的に厳しくなってきており、この規制を守るため独自の二段燃焼技術を開発しました。
特徴
1.De-NOxバーナによる二段燃焼システム
仮焼炉下部のライジングダクトに設置されたDe-NOxバーナと、従来の仮焼炉バーナの二段階で燃焼を行います。ライジングダクト内はクーラ抽気(O2=21%)合流前であるため、低酸素雰囲気です。低酸素雰囲気下に燃料を吹き込むことでNOx還元域を形成し、キルンからの燃焼ガス中のNOxを還元します。
2.TCSシステム
De-NOxバーナによる燃焼熱の影響でライジングダクトの温度が上昇し、ダクト内にコーティングが付着し易くなります。そのため、TCSを設置して上段サイクロンの低温原料を分取し、窯尻に送入することでライジングダクトの温度を低下させてコーティングの付着を抑制します。
これらのシステムを活用することで、セメントキルン排ガス中のNOx濃度を安定的に低減することが可能となります。
効果
NOx排出量の削減。目標値30~50%
※現在のNOx排出量と燃料特性による。
規制対象物質
展開可能国
- 東南アジア
- 中国、東アジア
- アセアン諸国
インドネシア,カンボジア,シンガポール,タイ,フィリピン,ブルネイ,ベトナム,マレーシア,ミャンマー,ラオス
導入事例
日本、中国、台湾、韓国、ベトナム
視察可能な導入先
中国
参照URL
この技術が貢献するSDGs
- 9. 産業と技術革新の基盤をつくろう
- 13. 気候変動に具体的な対策を