環境インフラ海外展開プラットフォーム(JPRSI)

技術リスト(JPRSI)

技術・サービス概要

コーティングトラブルの主原因である代替原燃料中に多く含まれる塩素をクリンカ製造ラインから効率的に除去する独自技術です。

目的

塩素を効率的に除去することでクリンカ製造ライン内のコーティングトラブルを防ぎます。

特徴

1.プローブ
揮発した塩素をアルカリ塩に結晶化させるためには、抽出ガスの温度を塩化カリウムの融点(770℃)以下の600~700℃まで急冷する必要があります。 プローブは、最初の わずか0.5 mで抽出されたガスと冷却空気との混合により融点以下へ温度を下げます。
急冷により、微粉には粗紛よりも多くの塩素が含まれ、クリンカ生産ラインに戻る塩素の量を最小限に抑えられます。

さらに、プローブは非常にコンパクトなため、窯尻の限られたスペースでも簡単に設置できます。


2.サイクロンセパレータ
バイパスダスト中の粒度分布と塩素濃度の関係を見ると、微粉中には多くの塩素が含まれています。 一方、微粉の重量はバイパスダスト全体の 15 ~ 20% に過ぎません。
弊社システム(TCBS)のサイクロンセパレータにより、粗粉をクリンカ製造ラインに戻すことで、クリンカ製造ラインから排出されるダスト量を削減できます。

より多くの塩素除去を必要とし、クリンカ製造ラインから排出されるダスト量が多くても良い場合には、オプションでクリンカ製造ラインからに戻さないことも可能です。
(クリンカ製造ラインに粗紛を戻さない場合でも、ガスクーラーを保護するためサイクロンセパレータの設置は必要です。)


3.ガスクーラ(プレート式熱交換器)
弊社のシステム(TCBS)はプレート型熱交換器を採用しているため、冷却空気を加えることなくバイパスガスを冷却できるため、小型のバグフィルターが使用可能です。
また、プレート式熱交換器は非常にコンパクトです。

上記理由により、弊社システム(TCBS)にはプレート式熱交換器が採用されました。

効果

塩素量の多い廃棄物を使用し安定したキルンの操業が可能となります。

規制対象物質

展開可能国

  • 日本
  • 東南アジア
  • 中央、南アジア
  • 中国、東アジア
  • 中東
  • アフリカ
  • オセアニア
  • 北米
  • ヨーロッパ
  • 中南米
  • アセアン諸国

    インドネシア,カンボジア,シンガポール,タイ,フィリピン,ブルネイ,ベトナム,マレーシア,ミャンマー,ラオス

導入事例

日本、韓国、中国、タイ、マレーシア、UAE、タンザニア、フランス

視察可能な導入先

日本

この技術が貢献するSDGs

  • 9. 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 13. 気候変動に具体的な対策を

セメント工場における安定したクリンカ製造工程のための塩化物コーティング防止技術

YouTube 動画

太平洋塩素バイパスシステム