洋上風況観測システム
一般財団法人日本気象協会
技術・サービス概要
BuoyLidarは、海面の波浪に伴う揺れを抑えた「低動揺型スパーブイ」に、レーザー光の反射波を捉えて上空の風を計測する「ドップラーライダー」を搭載した浮体式の洋上風況観測システムです。
目的
洋上風力発電事業者の事業開発(事前調査、設計、工事、保守)に活用できるよう、低コスト・高精度な洋上風況観測を可能にすることを目的としています
特徴
・低動揺型スパーブイにライダーを搭載した世界初の技術により、洋上の風況を直接観測
・観測鉄塔による風況観測と比べてコンパクトな設計により、低コスト化と工期短縮を実現
・塩害・降雨対策など、厳しい海洋環境に対応した仕様+G108
・燃料電池により安定した電源供給を確保。5カ月間、燃料の補給なしでの連続稼働実績
・緊張係留方式により、BuoyLidarが設置地点に固定され海域を動き回らないため、漁業関係者への負荷を軽減
・ライダーに動揺補正機能を備え、海面の波浪に伴う揺れの影響を除去
・洋上での乱流計測への期待(今後、陸上でのライダー観測の乱流計測技術を適用予定)
効果
山形県酒田沖の実証実験では、洋上の観測鉄塔による風況観測と比べて、約85%のコスト削減を実現しました。
規制対象物質
展開可能国
- 日本
- 東南アジア
- 中央、南アジア
- 中国、東アジア
- 中東
- アフリカ
- オセアニア
- 欧米
- 中南米
- アセアン諸国
インドネシア,カンボジア,シンガポール,タイ,フィリピン,ブルネイ,ベトナム,マレーシア,ミャンマー,ラオス
導入事例
山形県酒田沖での通算1年6カ月の実証実験の結果、「BuoyLidar」は洋上の観測鉄塔による風況観測と比べて、約85%のコスト削減を実現できることがわかりました。また、洋上風力発電で重要となる高度100mでの観測データの取得率は96.1%であり、長期間の安定した観測が可能であることを確認しました。
この技術が貢献するSDGs
- 7. エネルギーをみんなに そしてクリーンに
- 9. 産業と技術革新の基盤をつくろう
- 13. 気候変動に具体的な対策を