ウインドチャレンジャー~未来へ、風をうけて走れ~
株式会社商船三井
技術・サービス概要
ウインドチャレンジャーは可変式の硬翼帆を利用して、風力を船舶の推進力に活用します。現在の大型商船は推進力のほぼ全てを化石燃料に頼っていますが、風力を直接推進力として活用することで速度を落とすことなく化石燃料の使用量を抑えます。つまりかつての帆船の技術を現代の最新技術により進化させ活用することで、GHG排出を大幅に削減した輸送を実現します。
目的
海運業界において代替燃料として検討されているクリーンエネルギーの価格高騰が懸念される中、WCを搭載することにより、風力活用を通じて燃料消費量削減、つまり代替燃料調達費用の軽減に寄与することができ、海事産業における脱炭素化を加速させます。大型商船は1隻あたり1日に数十トンの燃料を使用しますので、GHGを1%削減しただけでも、相当量の重油節約が可能です。
特徴
硬翼帆を活用して風力エネルギーを推進力に変換することにより、大型商船の化石燃料消費量を減少させ、環境負荷低減を目指す独自の試みです。4段に伸縮可能で、最大高さは約53mにもなります。
効果
10万トンばら積船に1本の帆を搭載した場合のGHG排出量削減効果は日本-豪州航路で約5%、日本-北米西岸航路で約8%を見込みます。尚、硬翼帆は複数搭載することも可能です。
規制対象物質
展開可能国
- 日本
- 東南アジア
- 中央、南アジア
- 中国、東アジア
- 中東
- アフリカ
- オセアニア
- 欧米
- 中南米
- アセアン諸国
インドネシア,カンボジア,シンガポール,タイ,フィリピン,ブルネイ,ベトナム,マレーシア,ミャンマー,ラオス
導入事例
東北電力の専用船として主に豪州やインドネシア、北米からの石炭輸送に従事している“松風丸”という100,000 DWT型ばら積船にウインドチャレンジャー帆を導入しています。
この技術が貢献するSDGs
- 13. 気候変動に具体的な対策を