環境インフラ海外展開プラットフォーム(JPRSI)

技術リスト(JPRSI)

技術・サービス概要

 フィリピンにおけるELV等の廃棄物発生量増加に対応すべく、独自に開発した一台のELVから部品や素材を約270点まで効率的に選り分ける高度な精緻解体技術(特許第5131691号オートリサイクルシステム)及び建産機(建設機械・産業機械・農業機械)用部品の生産技術を、それぞれ現地のパートナー企業に注入、アレンジし、当社が日本国内で展開している“原料調達から加工、カウンターウェイト製造までの一貫したリサイクルシステム”「RECYINT」の循環型ビジネスモデルを、フィリピン企業の技術革新と販路拡大、環境負荷低減等の開発課題について、以下3項目をコミットした仕組みで解決したうえ で確立し、当社の収益向上を図る。本事業の目的は以下の3からなる。
 ・経済原則(費用対効果)の範囲を最大化する効率的な分別工法の継続的改善
 ・資源効率の向上を実現させることを前提とした持続性ある販路の確立
 ・リサイクル処理に伴う廃棄物の発生抑制と有害物の適正処理

目的

 サーキュラー・エコノミー時代にあってもサービス提供の媒体として、これからも欠かすことのできない「(CE)モノづくり」実現におけるキー技術のひとつは「地上資源確保」であり、リサイクル分野が真摯に技術革新にチャレンジすることによって、新しいバリューネットワークを形成することができ、日本の産業再興の起点となる可能性がある。つまりは、日本の産業全体を支えている自動車製造業者が、これからも世界市場の席巻を目標とし続けるのであれば、たとえモビリティとしてエンドオブライフになったとしても、地上資源の価値を余すことなく循環できるデマンドサプライチェーンの仕組みを自律したサーキュラリティによって機能させられれば大きな機会となる。使用済み工業製品を回収、解体し、そこから再生(地上)資源を抽出し、「原料としての品質と量を確保」して需要に応える供給ができる技術を備えるリサイクル業者は、サプライチェーンの環の中での活動が要求されていることを自覚し、イネーブラーとして貢献していくべきと考えている。
 ELVの精緻解体によって、回収できる各素材の成分に応じた適正な用途でのリサイクルが可能となり、付加価値の高いバリューネットワークを構築できる。

特徴

 TOYOTA Global 100 Dismantlers Project(世界各地にトヨタ認定の「自動車解体施設」を設け、使用済み自動車からより多くの資源を環境に負荷をかけずに安全に回収・処理する「適正処理」の仕組みづくりを、トヨタグループで推進)認定はフィリピンで初の快挙である。

効果

 市中から①長期利用による老朽化や情緒的な理由によって中古車としての価値を失った自動車、または②交通事故によって破損した被害車両が、物理的に修理することが不可能な場合もしくは③修理費が事故時点における当該車両の市場価格を上回ることで全損扱いとなった自動車、④ローンの債務不履行によって差押えられた自動車、⑤政府や地方自治体などがイリーガルな状態を理由に押収し、その返還申請と手続きがなされずに長期保管されている自動車、⑥自動車製造業者等による試験を終えた自動車などをELVとして調達し、非該当証明書(Certificate of Non-Coverage、以下「CNC」という)認可を受けた施設に搬入して、安全と環境に配慮した効率的な解体処理を実施し、回収した廃棄物・有害物・危険物は適正業者に処理委託し、リユース部品やリサイクル材料は、環境>社会>経済の構図上、合理的な方法を選択して販売する。

規制対象物質

展開可能国

  • 日本
  • アセアン諸国

    フィリピン

導入事例

EN Tsumugi ELV Dismantling Corporation
#72 Canio Street, Brgy. San Nicholas, Mexico, Pampanga City,Philippine

視察可能な導入先

EN Tsumugi ELV Dismantling Corporation
#72 Canio Street, Brgy. San Nicholas, Mexico, Pampanga City,Philippine

この技術が貢献するSDGs

  • 9. 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 11. 住み続けられるまちづくりを
  • 12. つくる責任 つかう責任

EN Tsumugi社による「GARAHeco」:循環型経済に向けたフィリピン初の日本水準の使用済み自動車(ELV)適正解体プロジェクト