サステナブルプラットフォーム「SCOPE 3 Neo」
技術・サービス概要
サステナブルな農法を実践する生産者とサステナブルな原料を求めるメーカーをWEB上でマッチングし、サステナブル原料を売買する仕組みです。
登録生産者第一号はブラジルのパラ州トメアスに拠点を置くトメアス総合農業協同組合(以下「CAMTA」)です。「森をつくる農業」と呼ばれるアグロフォレストリー農法の実践者であり、トメアス式アグロフォレストリーは「SAFTA」(System Agroforestry of Tomé-Açu)と呼ばれています。
目的
SCOPE 3 Neoは、企業に開示が義務化されていくScope3排出量を、ネットゼロだけではなく、ネットマイナスをも実現するために生まれました。
プラットフォームに集まるのは、「本当に持続可能であり、CO2削減量が排出量と同等或いは上回ることを証明できる原料」だけ。
ISO14067やGHGプロトコルといった国際基準に準拠し、政府の公的データや学術的な知見に裏付けられた透明な情報をもとに、バイヤーとサプライヤーが安心してつながれる場を提供します。
アグロフォレストリー栽培によるCO2吸収量が「削減量」として原料に紐づけてられており、将来的には炭素クレジットとしての活用も視野に入れています。
グリーンプラットフォーム SCOPE 3 Neoは、サステナブルソーシングが「特別な選択」ではなく「当たり前の選択」となる社会をつくるため、原料調達における新たなスタンダードとなることを目指しています。
特徴
①厳格な審査を経たBtoBマッチングプラットフォーム
SCOPE 3 Neoに参加できるのは、アグロフォレストリーに関する一定の基準を満たしたサプライヤーのみです。CO₂削減への取り組み、農薬の管理、循環型素材の使用、トレーサビリティの開示といった観点で事前に審査を行い、信頼性の高いサプライヤーだけが集まる仕組みを整えています。
②信憑性のあるデータに基づく透明性
SCOPE 3 Neoでは、環境情報を「見える化」することを重視しています。
排出量や削減量はISO14067やGHGプロトコルといった国際基準への準拠を見据えて設計されており、 データについては各国政府機関に認証された公的APIデータベースを使用し、また、学術的な研究を参照しながら、透明性のあるプロセスを整えています。
根拠が明確で検証可能な情報こそが、取引の信頼性を支えるのです。
③Scope3削減に直結する取引
SCOPE 3 Neoで扱う原料には、アグロフォレストリー栽培によるCO2吸収量が「削減量」として紐づけてられており、証明書の発行も可能です。一般的な原料を使用した場合、原料のCO2排出量がScope3に加算されますが、SCOPE 3 Neoの原料では削減量によってScope3がマイナスになる点が特長です。
バイヤーは「価格」だけでなく「環境貢献度」で原料を選択し、サプライヤーはサステナブル原料の付加価値を定量的に提示することが可能です。
原料の一つひとつの選択が、そのままCO2削減の行動につながる――それがSCOPE 3 Neoの最大の価値です。
効果
①CO2排出量の削減が可能
原料の購入によって企業のCO2排出量の削減を実現することができます。
農場内の樹種が吸収したCO2量をScope3対応の「削減貢献量」として原料に紐づけ、クライアントの排出量の計算時に削減数として反映することが可能です。
②生産者とクライアントをマッチング
本プラットフォームでは原料登録時に審査を行います。そのため、クライアントは信用のおける生産者とマッチングすることが可能となります。生産者側も、サステナブル原料を求めるクライアントとマッチングすることができるためビジネス機会の創出となり、互いにWINWINの関係を築くことができます。
③サステナブル原料の価値向上
サステナブル原料の市場を発展させていくには、一般的な原料と同列に扱われるのではなく、サステナブルな原料として金銭的にも社会的にも適切に評価されることが重要と考えます。本プラットフォームでは原料にCO2削減量を紐づけ、付加価値のあるものとして適切に取り扱います。
生産者にとってはその生産物の「売り先」があることが重要であり、利益が農業経営を持続させる原動力となってこそ「真のサステナブル」だと考えます。
④PR効果、企業価値向上
SCOPE 3 Neoで入手した原料が使用されたクライアントの製品にはCO2削減量を表示することもできます。差別化やブランディング、環境貢献に関するPRができると共に、企業評価調査などに記載することで、企業価値向上につなげることができます。
規制対象物質
展開可能国
- 日本
- 東南アジア
- 中央、南アジア
- 中国、東アジア
- 中東
- アフリカ
- オセアニア
- 北米
- ヨーロッパ
- 中南米
- アセアン諸国
インドネシア,カンボジア,シンガポール,タイ,フィリピン,ブルネイ,ベトナム,マレーシア,ミャンマー,ラオス
この技術が貢献するSDGs
- 1. 貧困をなくそう
- 3. すべての人に健康と福祉を
- 4. 質の高い教育をみんなに
- 8. 働きがいも経済成長も
- 10. 人や国の不平等をなくそう
- 12. つくる責任 つかう責任
- 13. 気候変動に具体的な対策を
- 17. パートナーシップで目標を達成しよう
